未来のIoTなおうちに起こりうる面白い事故たち
こんにちは。おうちハッカーのぼへみあです。
日本でもAmazon Echo, Google Home, LINE Clover WAVE などのAIスピーカーが発売され始め、少しづつおうちがスマートになっていく今日このごろです。
しかし新しい技術の黎明期には事故がつきもの。というわけで、未来のAIやIoTなおうちに実際に起きたおもしろ事件をまとめてみました。
AIスピーカー編
子供が声でおもちゃを勝手に注文する
Amazonが発売しているAmazon Echoでは、Alexaという音声アシスタントと会話することで、Amazonでお買いものができてしまいます。
そこでアメリカに住む6歳の女の子は、「ドールハウスで私と遊んでくれる?ドールハウスが欲しいの」
とAlexaに話したところ、注文が確定してしまい、家に170ドルのドールハウスとクッキーが届いてしまいました。
届いたドールハウス
テレビで報道、全米の各家庭のEchoが反応してしまう
さらに面白いのが、この事件がテレビで取り上げられた際に、アナウンサーが説明する際に、
「『Alexa、ドールハウスを注文して』なんて、愛らしい小さな女の子ですね」
と発言し、この音声に全米の家庭に設置されたAmazon Echoが反応、全米でドールハウスが注文されまくるという二次被害がでました。
news.livedoor.com
AIスピーカーに商品説明をさせる
この事件を受け、逆にAIスピーカーの音声認識とTVのブロードキャストを使って、宣伝に活かすTVCMが現れました。
利用したのはバーガーキングのCMで、
「OK,Google! ワッパーバーガーって何だい?」
とわざとGoogle Homeに反応するように話し、
各家庭のGoogle Homeは、wikipediaのワッパーバーガーの記述を読み上げました。
こちらに、その事象を再現した動画があります。 www.youtube.com
ペットの鳥が勝手にAmzonで注文する
勝手にAIスピーカーを使うのは、人だけではないようです。 イギリスでは、オウムのように人の声真似をする鳥のヨウムが、10ポンド(約1500円)のギフトボックスを1セット注文した事件がありました。 www.afpbb.com
ヨウムが主人の真似をして、「Alexa!」と起動音声を話した後に、ごにょごにょしていると、注文が確定されてしまったようです。
そのときに主人はそのやり取りを気にしていませんでしたが、後から確認してみると、覚えのないAmazonの注文が確定されているのに気づき驚いたそうです。
子供の前でポルノ音声が流れかける
AIスピーカーの便利な機能の1つとして、聞きたい音楽の曲名を、「○○を流して」と指定すると、SpotifyやGoogle Musicなどの音楽サービスから探して流してくれるものがあります。
この事件では、子供が「Play Digger Digger」(Digger Diggerという曲を再生して) といったところ、
なぜか「Play porn detected」(ポルノが検出されました、という曲を再生して) と聞き違えられ、
たまたまSpotifyに存在したいたずら音声のタイトルが読み上げられたようです。タイトルだけで子供にはよくない単語が並んでいるので、かなり焦ったみたいです。
iPhoneをアップデートすると、家の鍵が開かなくなる
Akerunというスマートロックがあります。スマホ経由で鍵の開け閉めができるものですが、iPhoneのOSをiOS11にアップデートすると、一部の機能で鍵の開け閉めができなくなっているそうです。
iPhone7をiOS11にアップデートすると、致命的なことにその端末でのAkerun Touchの解錠・施錠が出来なくなりました。なぜでしょう。iOSとAkerunのどっち側の問題?
— Koichiro, Sumi (@sumyapp) 2017年9月20日
Akerunにお問い合わせしてみますか。
完全に開け閉めできないというわけではなく、NFCの機能に問題があり、タッチして開ける機能での施錠・解錠ができないだけだそうです。
全く開け閉めできないわけではないので、今回は致命的ではありませんでした。
しかし、iOSのアップデートは年1回必ず行われ、そのたびにアプリ開発者はアプリの改修を行っています。
新しいOSにすると、今まで動いていたものが正常に動かなかったり、表示がおかしくなることはよくあることです。
アプリだけならまだしも、家庭内のデバイスや生活に関わるデバイスが動かなくなる可能性があるのはなかなか大変です。
IoT鍵が永遠に開かなくなる
上の例では、アプリ改修等を行えばちゃんと鍵が開くようになりますが、サービス自体が終了してしまい、永遠に開かなくなってしまった鍵もあります。
IoTで鍵の開閉ができるのは便利なのですが、鍵アプリを使い続けるには、サービス提供者が保守運用を続けていかなければいけません。
iOSやAndroidは頻繁にアップデートし、そのたびにアップデート作業が発生し、保守運用コストがかかります。採算が取れなくなれば、サービスが終了し、一生使えなくなる可能性もあります。この件では、鍵の返品が受け付けられたようですが、この告知に気づかなかったら大変です。
最後に
このように、笑い話になるものから、起きたら深刻になる事故まで色々あります。
IoTには生活を豊かにする反面、不具合が起きたときに生活に困るのは、以前の記事でも触れたとおりです。
技術の黎明期には予想外のことが起きるのはつきものなので、温かく楽しく見守っていきたいものです。