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bohemia日記

おうちハックとか画像処理、DeepLearningなど

年収800万円以下でも回らない寿司を食べる研究

IoT ネタ

研究背景

近年、「回らない寿司」に関する研究が盛んに行なわれている。発端となったのは、こちらのツイートである。


年収800万円を境に「回らない寿司」が観測できるが、800万円に達しない人間でも「回らない寿司」を観測するための研究が盛んに行なわれている。


このように、イオン化、等速運動などを用いることにより、年収に依らない「回らない寿司」を観測する手法が提案されている。


最新の研究では、これらの手法を用いることなく、「回らない寿司」の観測に成功している。 id:yumu19手法 *1は、回転する寿司に対し、回転周期に合わせて、ある一定の場所にいる時のみ可視化、それ以外を不可視化することで、擬似的に「回らない寿司」の観測を試みるものであった。 f:id:bohemian916:20160927211145p:plain

この原理を利用しているゾートロープを用いた研究成果として、このように「回らない寿司」が観測できている。


しかしながら従来手法では、擬似的に「回らない寿司」を再現しているため、実際には静止しておらず、被験者は「回らない寿司」を食べることができない。食べられもしない「回らない寿司」を観測して食欲が上昇した結果、回る寿司を食べに行くことになり、被験者の「回らない寿司が食べたい」という欲求は満たされない。

そこで本研究では、回る寿司を物理的に静止させ、「回らない寿司」を作り出すことで、実際に食べられる「回らない寿司」を作ることを目的とする。

提案手法

回転物を静止させる手法として、ろくろの上に逆回転のろくろを乗せて、回転を相殺する手法*2が提案されている。しかし電動ろくろの質量をM, 上の物体の質量をmとした時、上のろくろにかかる荷重がmに対し、下のろくろにかかる荷重がm+Mである事から、回転に必要なトルクが異なり、同じ出力Wを与えた時、回転数が同じとならない。そこで、Mabeeeという電池を使い出力を人力フィードバック制御する事で、ろくろの上に乗った物体を静止させている。本研究では、主にこの手法を用いるが、変更点として、下のろくろの回転数を安定化させるため、DC電源化させたろくろを用いる。

提案手法の構成は以下の図の通りである。 f:id:bohemian916:20160927214750p:plain

実験

以下に実験結果を示す。
まず比較対象として、静止処理を行わない状態の回る寿司の動画を示す。

www.youtube.com

こちらの回る寿司では、回転が早く、寿司をつかむ事が出来なかった。この現象は、世間一般の回る寿司においても起こりえると考えられる。


次に、提案手法の「回らない寿司」の結果について示す。

www.youtube.com

上のろくろの回転をアプリで制御しており、ある程度人力フィードバック制御を行った結果、ほぼ静止し、 被験者は箸で寿司を掴んで、醤油をつけて食べることが出来た。 しかしながら、被験者にインタビューを行ったところ、「回らない寿司が食べたい」という欲求は解消されなかったことが判明した。

考察

提案手法を用いることで、回る寿司を静止させ、実際に食べられる「回らない寿司」を実現することができた。
しかしながら、被験者の欲求が満たされなかった原因として、研究に用いた寿司の鮮度が考えられる。

こちらは今回の実験に使用した寿司である。
f:id:bohemian916:20160927200410j:plain

研究資材の選定を行っている際、従業員の女性が出てきて、目の前で値引きを意味するシールを貼付した。研究費の抑制も兼ねてこちらの寿司を選定したが、値引きをせざるをえないほど鮮度が低下しており、また実験時には賞味期限の21時を過ぎていたため、実験に支障をきたしたと考えられる。

今後の課題としては、十分鮮度の良い寿司を使用することだが、鮮度の良い寿司はコストが大きいため、十分な実験を行うことができない。 十分な研究資金がある研究者による後続研究に期待したい。

*1:湯村翼, とある法則の物理実験, ABPro2016

*2:ぼへみあ, ろくろの上に逆回転のろくろを乗せたら上に乗せた物は止まる? をほぼ実現させた, bohemia日記, 2016