bohemia日記

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切腹をテーマにしたボードゲームを作れないか考えてる

ちょっと前に、枯山水というボードゲームを遊ぶ機会があった。

枯山水とは

枯山水とは、日本庭園の様風の一つである。wikipediaから引用しておく。

枯山水は水のない庭のことで、池や遣水などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式。例えば白砂や小石を敷いて水面に見立てることが多く、橋が架かっていればその下は水である。石の表面の紋様で水の流れを表現することもある。

こんな感じ。 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/0/05/TofukujiRyoginanToutei.jpg/1024px-TofukujiRyoginanToutei.jpg

この庭園の美しさの考え方をボードゲームとしてルール化し、美しさの要素によってポイント加点される。逆に美しさを減する要素があれば減点される。このモデル化が素晴らしく、ゲームをプレイすることで枯山水がなんたるか、その考え方に触れることができる。他にもプレイした人のtweetを見てみると、

というように、意図せず枯山水の興味を持つようになる。遊んでいるだけで初めはよく分からなかった文化特有の石の置き方や美しさがわかるようになるなんて、ちょっと感動した。

切腹ボードゲーム

そんなことを思っていたときに、会社のボードゲーム部のチャット内でこんな会話があった

C: 誤報でした すみませぬ・・・はずかちぃ・・・
C: 時代が時代なら切腹ものですな・・・
自分: 枯山水みたいな感じで、切腹をテーマにしたボードゲーム作ったら海外受けしそう
C: クリエイターの日制度で作りましょう!
C: ギーク受けするものは作っておいて何においても損はなし(`・ω・´)キリッ
A: タイトルはMono No Awareで
N: お!めっちゃいいですねそれ!
C: 介錯人つとめたらポイント上がるとか、腹切りイベントで誠意を見せるためのポイント持ってないと腹切り失敗するとかそういうやつかな/(^o^)\

という感じで盛り上がってしまったので、切腹をテーマとしたボードゲームを考えられるんじゃないかとの考えに至る

考慮したいこと

やはり枯山水のように、プレイ前には分からなかったけど、プレイ後にこんな背景があって切腹したのか、こんな様式があったのか、と思ってもらえるようにしたい。しかし、ただ純粋に「切腹」を賞賛するだけのゲームにはしたくない。

切腹の分類

切腹について調べていると、切腹の種類にも色々あり、時代によって考え方が変わってきている。 初めに切腹が尊いと世間に認知されたのは、秀吉の高松城水攻めの際の、城主・清水宗治の切腹だそうだ。勝ち目のない戦で兵や民の命を救うために行った切腹があまりにも見事だったため、切腹が名誉ある行為として認知されたそうだ。これは名誉や残された人を守るための自発的な切腹。

そこから刑罰的に、切腹を許す、といった刑罰的な使い方がなされた。 刑罰で無残に殺されるより、名誉のある死に方を強制的に選ばせるというものだ。このあたりで切腹の作法が確立しだしたみたい。

また江戸時代では、主君が死んだときに後を追って切腹する、殉死というものも生まれた。
先祖代々、命を捧げてきた主君が亡くなったから、自分も後を追いますという真の殉死である義腹
同僚のあいつも殉死するんだから、俺も切腹しないといけないな・・、という論腹
ここで切腹すれば、残された家臣や子孫の繁栄につながるはず、という商腹、があったらしい。
殉死は、自発的かそうではないか、実際分からないものが多いみたい。

ゲームへの生かし方

こうした名誉と半強制的なものが入り混じった切腹が、特攻だったり自殺だったりと、死を賞賛する風潮につながっている部分もあると思うので、非常に難しい。
ゲームにする際には、少なくとも自発的なのか、体裁上せざるをえなかったのか、きちんと分けて考えたい。

ゲーム後に、

「あの場面は、切腹しないと家臣全滅してたので、切腹しておいて正解だった」 「あそこは、状況的に切腹せざるをえなかったわ・・・」

みたいな感想になるようにゲームデザインをしたい。

参考

切腹の話

切腹 wikipedia