bohemia日記

おうちハックとか画像処理、DeepLearningなど

【おうちハック】自宅をIoT化しすぎて不便になったこと

こんにちは。おうちハッカーのぼへみあです。

CESではIoTデバイスが盛り上がり、特にAmazon Alexa無双だったということです。Alexaは日本上陸していないので、使うことができず、取り残されているようで残念ですが。

このように、IoTブームが続いており、多くのIoTデバイスが発表されて盛り上がりを見せているのですが、それは本当に生活を変えうるものでしょうか?
私はこれまでIoTデバイスを買いまくり、自宅に取り入れることで身をもって経験してきました。

bohemia.hatenablog.com

そうした経験から、IoTが生活を不便にしてしまった実例をお伝えしたいと思います。これからおうちハックをしたい人、IoTハードウェア開発者などの糧になると嬉しいです。
以前にも、失敗談と称して記事を書いていますので、こちらもご参考ください。

おうちハックの失敗から学んだこと - bohemia日記

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人工知能でアニメの作画監督の仕事を助けよう 〜検証編〜

こんにちは。ぼへみあです。

前回の記事、人工知能でアニメの作画監督の仕事を助けよう 〜準備編〜では、作画監督の苦労を減らすべく、ディープラーニングで作画判定できるかを検証すべく、SHIROBAKOを題材として、各話数の宮森の顔のデータセットを作りました。

今日は学習結果について検証して、今後の展望を述べたいと思います。

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人工知能でアニメの作画監督の仕事を助けよう 〜準備編〜

こんにちは。ぼへみあです。

SHIROBAKO Advent Calendar 2016の26日目を勝手にやります。今年は申し込み忘れてしまったので。

SHIROBAKOを見て、仕事を頑張る人の人間関係や仕事の進め方に大きく感銘を受けたのですが、同時にアニメ業界の過酷さを世に広めた作品でもあります。

また最近では、製作会社のP.Aワークスの動画マンの待遇がブラックすぎるということで炎上騒ぎになってしまいました。
社会一般的な待遇と比較すると厳しいものがあるのですが、アニメ制作会社の中ではこれでも育成に力を入れているとのことです。
詳しくは、こちらのP.AワークスのQ&Aを読めば分かります。

P.A.WORKSが必要としているのは原画マンです。誤解を招くかもしれませんが、動画は原画育成のための先行投資として考えています。動画はスピード、物量、単価の面から業界全体が海外への依存度を高めています。これを食い止めることは出来ません。日本のアニメーションの生き残る道は、多様な原画の表現の継承にしか無いと考えています。条件面で頑張っているのは、この規模の会社が、地方で作画を育成することの大きな可能性を信じているからです。

状況が厳しい中頑張っていらっしゃるですが、それでも炎上してしまう待遇ということは、そもそもアニメ業界全体が存続の危機にあると見ています。そうした状況で、少しでもアニメ業界の効率化のためのアイデアとして、作画監督の補佐AIが作れないか、検証してみたいと思います。

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これからは自分の知能をAI化して売る世の中になる!

これは株式会社ネクスト(Lifull) Advent Calendar 2016の17日目の記事です。

こんにちは。ぼへみあです。 SFにありそうな大層なタイトルを付けましたが、割と現実的に起こりえそうという話をします。

より具体的には、ディープラーニングによる弱い人工知能の発達で、専門的な領域の判断能力をAI化し、知能を販売もしくはAPI提供するというビジネスが成立していくのではないかと思っています。

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国の人工知能の権利や活用の方針を決める委員会を傍聴してきた

こんにちは。ぼへみあです。
先日は、新たな情報財検討委員会という、国のAIに対する方針を話し合う委員会の傍聴の募集があったので、応募してみたら当たったので、 霞ヶ関まで行ってきました。

新たな情報財検討委員会の開催について

ゴジラの対策会議が開かれてそうな会議室でした。
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検討委員会の概要

この会議は人工知能の中でも特に、ディープラーニングを背景とした機械学習を用いた、産業界での利用が大きく期待出来る「弱いAI」について、国としてどういった方針をとるのかを取りまとめる委員会です。僕が参加したのは、第2回目でした。第1回の内容についてはこちらに資料がまとまっています。

第二回で話し合われた論点のうち、気になったものをまとめました。

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年収800万円以下でも回らない寿司を食べる研究

研究背景

近年、「回らない寿司」に関する研究が盛んに行なわれている。発端となったのは、こちらのツイートである。


年収800万円を境に「回らない寿司」が観測できるが、800万円に達しない人間でも「回らない寿司」を観測するための研究が盛んに行なわれている。


このように、イオン化、等速運動などを用いることにより、年収に依らない「回らない寿司」を観測する手法が提案されている。


最新の研究では、これらの手法を用いることなく、「回らない寿司」の観測に成功している。 id:yumu19手法 *1は、回転する寿司に対し、回転周期に合わせて、ある一定の場所にいる時のみ可視化、それ以外を不可視化することで、擬似的に「回らない寿司」の観測を試みるものであった。 f:id:bohemian916:20160927211145p:plain

この原理を利用しているゾートロープを用いた研究成果として、このように「回らない寿司」が観測できている。


しかしながら従来手法では、擬似的に「回らない寿司」を再現しているため、実際には静止しておらず、被験者は「回らない寿司」を食べることができない。食べられもしない「回らない寿司」を観測して食欲が上昇した結果、回る寿司を食べに行くことになり、被験者の「回らない寿司が食べたい」という欲求は満たされない。

そこで本研究では、回る寿司を物理的に静止させ、「回らない寿司」を作り出すことで、実際に食べられる「回らない寿司」を作ることを目的とする。

*1:湯村翼, とある法則の物理実験, ABPro2016

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ディープラーニングで新しいポケモン作ろうとしたら妖怪が生まれた

こんにちは。ぼへみあです。

先日はポケモンの個体値判別の記事を書いたらかつてないほどバズって驚きました。
今では、スクリーンショットを撮ったり、常駐してゲーム画面に被せるタイプの個体値チェッカーアプリがたくさん出てきてるので、分度器勢は消え去ったようです。

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被せるタイプはとても便利で使っているのですが、基本的に入力は全て自分で行う必要があり、少し面倒です。 コンピュータビジョン研究者見習いとしては、全てローカルの画像認識で行わせたいところです。

そこで手始めに、ポケモンの種類を画像認識で判別するためにポケモンデータセットを作ったのですが、寄り道してポケモンから妖怪ができてしまったので、そのお話です。

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