bohemia日記

おうちハックとか画像処理、DeepLearningなど

人工知能って言葉、気軽に使いすぎじゃない?

僕は、某IT企業の研究開発部署に勤めている。その部署は情報推薦や自然言語処理、画像処理などを用いて研究を行っている。しかしながら規模はとても小さい。
先日、会社の全社総会の壇上で、新サービスの担当者と社長が話すという企画があったのだが、こんなやりとりがあった。

担当者 :「つい先日新しいサービスをリリースしました! 今後はAIの分野も取り込んでやっていきたいです!」
社長:「人工知能なら、◯◯(うちの部署)がやってるよね? なんとかしてくれるよ」

ファッ!? すごいのが飛んできた!

人工知能への期待

近年は第3次人工知能ブームで、世の中の記事は人工知能、機械学習、ディープラーニングという言葉であふれ、バズワードとなっている。 シンギュラリティが来ると囃し立て、人間の仕事が人工知能に奪われるという記事がとても注目を浴びる。経産省も文科省も人工知能分野の予算を大幅に増やし、国をあげて人工知能の研究に取り組もうとしている。

f:id:bohemian916:20160304234741p:plain 人工知能で画像検索すると一番初めに出てくる画像

実際、近年の人工知能と飛ばれる分野の進歩は目を見張るものがある。学部生の時に研究していた自動運転は、当時は実用はまだ50~100年後の未来だと思って研究していたのが、5年後にはあと5年で実用化しそうな勢いである。

修士のときには囲碁などのボードゲームAIの研究をしていたが、囲碁は将棋に比べ状態空間が大きく、プロに勝てるのはまだまだ先の話だとされていた。当時は、モンテカルロ法に基づくUCTというアルゴリズムでコンピュータ囲碁にブレイクスルーが起きていたが、GoogleのAlphaGoは、それにディープラーニングを加えることにより、プロに勝ってしまった。*1こんな感じで、研究に関わってた人間でも驚くことばかりだ。

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AlphaGoに敗れた瞬間

みんなの人工知能に対する期待感もすごく、とにかくバズワードになっている。

あなたの言ってる人工知能って何のこと?

冒頭にも述べたように、「人工知能使っていい感じにしたい」というふんわりした話だったり、「AIをサービスに組み込み〜」というサービスのリリース文だったり、みんな気軽に人工知能って言いまくってる。以前にIoTって何だよ!って記事にも書いたけど、バズワードになるとみんな好き勝手にその言葉を使うので、とても広義になっていく。

例えば、サービスで使いたいと言っていた人工知能は、「ユーザーにとって最適なものを選んで教えてくれる」という、「情報推薦」と呼ばれる分野になる。IT系のサービスで人工知能って言ってたら、これに該当することが多い。

そのほかにも、「人工知能が答えてくれる」は「対話システム」だし、「ユーザーの行動を把握する」は「行動センシング」だし、生活支援してくれるロボットは「知能ロボティクス」。自動運転やコンピュータ将棋はそのままの言葉を使えばいい。

こういった、人工知能でひとくくりにされる技術たちは、それぞれ全然異なるモデルを構築して、それぞれに最適な手法を選んで実現されている。決して「人工知能」そのものがあって、それをいろんな分野に適用しているわけではない。万能じゃない
共通しているのは、「人の代わりに判断・行動してくれること」だけである。

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炎上した例の人工知能学会誌

言葉の意味の大切さ

その言葉がどのようなイメージを持っているかで、そのものの研究の取り組みの方向性が変わってしまうことさえある。特に科学方面では、人々に伝わりやすいSF映画やアニメが、言葉のイメージに影響を与えることが多い。
例えば、「ロボット」と聞くとどのようなイメージを持つだろうか。多くの人は、ガンダムとか鉄人28号とかの、人型で二足歩行のロボットを思い浮かべるのではなだろうか。これは明らかに、日本のロボットアニメが原因である。

自動運転研究の恩師の先生は、こうおっしゃっていた。

「ロボットアニメのせいで日本のロボット研究は遅れた。なぜなら日本が人型歩行ロボットを作っている間に、海外では車輪のついた効率的なロボットを作っていたからだ」

f:id:bohemian916:20160305010039p:plain 日本のロボットアニメに出てくるロボット身長比較

ルンバが登場してからは、日本でもようやく車輪がついたものや人型でないものでもロボットとして認識されるようになりつつある。 自動運転にしても、立派な「移動ロボット」なのだがその認識はなく、どうも「人工知能」と呼びたい人が多い気がする。

このように、言葉をきちんと使わないと、日本の競争力にも関わってくるかもしれない。今の人工知能という言葉は、どのSF映画やアニメに最も影響を受けているのだろうか。

人工知能を正しく理解してほしい

はっきり言って、人工知能とかディープラーニングという言葉を使うと興味を引きやすいし、バズりやすい。だから皆使いたがる。そして期待度がどんどん上がる。それはもう社会現象だから仕方がない。正直なところ、この分野に関わっている人間としては、注目されるのは悪くない気分だ。

だけれども、人工知能でできると期待されていることと、実際にできることには大きなギャップがある。そんなに万能じゃない。シンギュラリティだって悲観的に考えている研究者もいる。人工知能への期待や盛り上がりは過度なので、できることとできないことを正しく理解してもらい、適切な期待を寄せて頂きたい。

*1:昨年の人工知能学会でプロ2段の棋士に三子置いて負けていたレベルだったのに、この進歩は凄まじい・・・

「にっこにっこにー」のジェスチャーを認識する

RealSenseには、デフォルトでいくつかのジェスチャーが実装されている。 頑張ってにっこにっこにーのジェスチャーを認識させるようにしたお話。

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画像処理ではレナさんじゃなくてれにちゃんを使うべき3つの理由

画像処理の解説記事や本で画像処理のサンプルとして使われる画像がこちら。

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lenna.jpg

レナさんというらしく、アメリカのPLAYBOY誌のグラビアモデルらしい。 今日は、このレナさんではなく、ももクロの高城れにちゃんの画像を使うべき理由を3つ挙げる。

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機械学習の学習法・オススメ本のまとめのまとめ

最近、ディープラーニングが流行ってるせいか、機械学習関連の本や学習法をまとめた記事がバズっているのをよく目にします。 みんな興味はあるけど、なかなか手を出しにくい分野だから、学習方法が注目されているのだと思うのですが、それにしても多すぎると思いました。なので、機械学習のまとめをまとめてみました。Navarまとめのまとめみたいな。 人工知能ブームに追従する機械学習ブームの中、今年勉強するものの参考になれば幸いです。

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最近のIoTって何なのか?

最近IoTという言葉がやたら流行ってるけど、IoTってなんだろう?と結構モヤモヤしてたりしてる。 同じ言葉使ってるけど、人によってなんか意味が違ったりで、何を指してるんだろうと。 そんなときに

andoo.hatenablog.com

こちらの記事を読んだのですが、少しIoTとはなんなのか考えてみたので、まとめてみたいと思います。

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おうちハックでテレビに出演しました

タイトルまんま。

東京MXの朝の番組の、モーニングCROSSの木曜日の特集の週刊アスモノで
おうちハック特集が組まれた。家に取材にきて、2015/12/17に放映された。

毎週Youtubeにアップロードされるので、いつでも見られる

ascii.jp

主に、以前書いたこの記事の部屋を紹介した感じ。

bohemia.hatenablog.com

部屋の取材は初めてではないんだが、緊張した・・

切腹をテーマにしたボードゲームを作れないか考えてる

ちょっと前に、枯山水というボードゲームを遊ぶ機会があった。

枯山水とは

枯山水とは、日本庭園の様風の一つである。wikipediaから引用しておく。

枯山水は水のない庭のことで、池や遣水などの水を用いずに石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式。例えば白砂や小石を敷いて水面に見立てることが多く、橋が架かっていればその下は水である。石の表面の紋様で水の流れを表現することもある。

こんな感じ。 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/0/05/TofukujiRyoginanToutei.jpg/1024px-TofukujiRyoginanToutei.jpg

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